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早い北海道旅行

第二次大戦後の米国は国連、ブレトンウッズ機関を創設し、それを受けてパワーを発揮してきた。 しかしB大統領は国際機関に極めて懐疑的だ。
とくに国連に対して米国の国連軽視はいまに始まったわけではない。 冷戦末期、国連取材は気が重かった。
記事にならない総会決議は山とあるが、肝心の安保理は動かない。 がらんとした会議場に無力感が漂っていた。

冷戦が終わり湾K戦争が起きてやっと国連の役割は見直される。 復活しかけたその国連にB大統領は冷水を浴びせる。
国連主義者にはそう映る。

一方、B大統領にすれば、国連は議論ばかりで行動本位ではない。
口だけでだれも行動しないなら、ひとりで戦うしかないとなる。 その落差が「ハイヌーン症候群」(R氏)を生んでいる。
そんなB大統領の単独主義をヤリ玉にあげ国連中心の協調を主張するK候補だが、こちらにも単独主義の傾向はある。 民主党支持のJC大教授でさえ「K氏は自由貿易論者のはずなのに、まるで保護主義者のようにみえる」と嘆く。
民主党の売り物である「雇用のアウトソーシング(外注)批判」に教授はとりわけ手厳しい。 「外注化を雇用減に結びつけるのは間違いだ。
情報分野でバンガロールやマニラに職が流出したといっても十万人分。 それも低水準の仕事だ。それよりずっと高度な仕事が生まれているのだから、米国は勝者なのだ」
スーパー301条の復活など保護主義メニューを並べる民主党の政策にはとりわけイラク戦争をめぐって亀裂を生G米欧関係の修復が優先課題だ。 国連重視に戻るとともに、NATOを活用し再生で協力の道を探るべきだろう。
自衛隊をイラクに派遣しているだけに、日本の発言力にも重みがあるはずだ。 米欧関係修復にこそ外交力を発揮せざるをえないかもしれないがと首をかしげる。

世界貿易機関(WTO)のドーハ・ラウンドについて、K候補が黙して語らないのを「昔の日本人のようだ」と皮肉る。 教授の裁定はこうだ。
「逆説的だが、貿易に関する限り、B大統領の方がマルチ主義者で、K氏こそ単独主義者だ」イラク情勢は暫定政府樹立後もテロが頻発し混迷が続いている。 イラク・リスクは回復基調にある世界経済をおおう。
原油価格急騰はその表れといえる。 「GFRB議長の先制的利上げでインフレ圧力は封じ込まれている」(JPモルガンのJ氏)が、消費減退の恐れは消えない。
両陣営とも財政赤字半減の目標を掲げるが、イラクの混迷が長引けば目標達成は遠のく。 混迷のなかで米国が単独主義に傾斜することほど危険はない。
国際協調なしに、テロとの戦いまならず、世界経済の安定もおぼつかない。 米国が単独主義から抜け出さない限り混沌は果てしなく続く。
米国は懐の深い国だ。 だからこそ、I選手は「全米のヒーロー」として称賛される。
日米野球で来日した覇者ボストン・レッドソックスのラミレス、オルティス両選手の豪打をみていて、一九八六年秋のワールドシリーズを思い出した。 名手、バックナー一塁手のトンネルで、手にしかけていた優勝を逃す。
アキレス健を痛め特製スパイクをはいていたが、言い訳はなかった。 最後の試合、ヒットを放ち意地をみせた。

同じ「潔い敗者」K上院議員もこの痛恨のエラーを目の前でみていたというから、歴史の符合には驚く。 R第二期のあの時代はB第二期(BU)を迎えるいまと重なるところがある。
財政、経常収支の双子の赤字は深刻で米国は純債務国に転落する。 プラザ合意によるドル下げ協調は一面でドル暴落の危険をはらんでいた。
冷戦終結をめざした「強い米国」は「弱いドル」を生んだのである。 不釣り合いだ。
Iを育てたフェアな国が強さゆえに単独行動に走ったり、弱さゆえに保護主義に負けるのは強い米国、弱いドル「BU」試す通貨の毘なままである。 戦時の指導者としてW大統領が平和への「十四カ条」で国際主義を訴えたように、戦時の大統領選では単独主義ではなく、国際協調のビジョンこそ競い合ってもらいたい。
米大統領選でのB氏勝利を受けた外為市場では一斉にドルが売られた。 皮肉にも、最も買われた通貨はK候補の勝利を望んでいたはずの仏独を中心とするユーロである。
イラクのファルージャ総攻撃でみせた「強い米国」は、双子の赤字拡大という現実を前に「弱いドル」に連動する。 「強い米国」をめざせばめざすほど「弱いドル」につながる構図である。
このドル安についてC国際経済研究所副理事長完財務官は「B再選をめぐる米国内と海外の評価の落差が象徴的に現れている」と語る。 「地政学リスクが高まり、双子の赤字が膨らむ。
それは持続可能ではないと市場は読んでいる」米国内でドル論議は真っ二つに割れている。 B米国際経済研究所理事長は、不均衡是正には中国人民元はじめアジア通貨の切り上げを中心にドル下げの大幅な通貨調整が必要になるとみている。
アジア諸国を含む「拡大プラザ合意」構想といえる。 R元財務長官は「自分が財務長官なら、強いドル政策をいまも提唱したい」と主張する。
財務長官時代、「強いドルは米国の国益だ」と繰り返し、米国への資本流入を促した。 財政赤字削減に手を打たないと、ドル安が加速し金利上昇を招くと懸念する。
わなこのままでは米国は「通貨の良」に陥る恐れがある。 意図してドル下落を促せば、資本流入に響き、金利上昇に跳ね返る。

一方で、ドルが過大評価されたままでは、経常赤字削減の足かせになる。 手をこまぬいて「ビナイン・ネグレクト」(無策の策)に身を任せれば、ドル急落へのマグマが蓄積する。
米国の時代は永遠力財政赤字がGDP比で四%、経常収支赤字が同六%にまで膨らもうとするなかでは、赤字を放置できる基軸通貨の特権にも限界がある。 R第二期の時代と比べて、ドルをめぐる国際政治の風景は一変している。
「強い米国」は西側のリーダーとしてではなく、単独行動主義の実践者として映っている。 R時代の大だった「西側の結束」どころか、イラク戦争で米欧亀裂は深刻だ。
その背景には、EUの深ユーロの登場が国際通貨地図をどう変えるかに焦点が当たる。 ECBのP副総裁は「ユーロがドルのライバルになるという議論にはくみしない」と慎重だ。
ボストン連銀エコノミストを務め「レッドソックスの勝利は誇りだ」というだけあって、ドルの実力を体感している。 それでも「ユーロの国際的役割はゆっくりとだが高まってきた」と自信をのぞかせる。

国際債券の発行では、ユーロ建てがドル建てと肩を並べる。 貿易や外為取引でもユーロの利用は着実に増えている。
各国の外貨準備のなかでの比重はまだ二○%程度とドルの三分の一以下だが、「ドル安懸念が強まると、リスク分散のため各国当局は外貨準備でもユーロの比重を高めるはずだ」と市場参加者は読む。 ユーロ圏経済はもたつき気味だし、口先介入頼みの通貨政策に弱点はあるが、「第二の国際通貨」ユーロの存在はドルへのプレッシャーになるはずだ。
東アジアからの風も吹いている。 動き出した経済連携の柱は自由貿易協定(FTA)と通貨前提だった西耐化と拡大がある。
ドルをめぐる環境激変に第二期のB政権はどう対応すべきか。 単独行動主義を改め、国際協調重視に転換することが前提だ。
国際的プレッシャーを国内政策の規律維持にどう反映させるかが試される。


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